資金繰りの大切さ

 事業を行っていくうえで、一番大切といっても過言ではないのが資金繰りです。資金繰りが上手くいかないと、いくら利益が出ていても倒産することがあります。これが黒字倒産に繋がります。

 事業を行っていない方も、無意識のうちに資金繰りを考えていると思います。例えば、「次の給料日まで〇日も残ってるから、今日の買い物は最小限にしておこう」「ボーナスが入ったから、車を買い替えよう」と思ったことはあるでしょう。”いつ、いくらお金が入ってくるか、いつ、いくらお金が出ていくか”を把握することが大切です。

 では、事業者の資金繰りで特に注意しなければならないことは何でしょうか?それは、資金がゼロになることです。
 資金がなくなれば、事業の継続が難しくなりますし、事業の継続が難しくなれば、廃業も視野に入ることになります。資金がなくなるまえに、早めの対策が必要です。

 資金繰りが行き詰まる主な原因は、①売上がない(経費ばかり計上される)、②売上金の回収が随分と先である、③多額の仕入れ(先行費用)がある、が挙げられます。

 ①売上がないということは、お金が入ってこないということですので、経費を計上し続ければ、いずれは資金繰りに行き詰まります。当たり前の話ですが、早急に売上をたてるための施策を考える必要があります。
 ②売上金の回収が随分と先であることとは、例えば売掛金の回収サイトが4ヶ月後であることなどです。売上金の回収が遅くなれば遅くなるほど、売上金の回収日までの資金に余裕がなくなり、場合によっては資金が少なすぎることから、次の案件を受けることが出来ない、なんてことも起きかねません。
 ③多額の仕入れ(先行費用)があり、手元資金が非常に少なくなると、資金面の問題で同時に複数の案件を受任できなくなったりします。場合によっては、先行費用が無駄になったりする可能性もあります(商品の不良在庫化など)。

 資金繰りを安定させるためには、借入を行い手元資金を厚くさせる、売上代金の回収を早めにする、仕入代金の支払を遅めにすることが有用です。
 ただ、いずれの方法も相手方の了承が必要ですので簡単ではありません。売上代金・仕入代金の回収支払タイミングをこちらの好きなようにすると、取引自体が流れてしまったり、契約が見送りをなったりする可能性があります。
 また、すぐに借入できるわけでもありませんので、常日頃から将来の資金繰りを考えておかなければなりません。借入を考えているのでしたら、融資審査のポイントもご参照ください。

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